2013年6月22日土曜日

長期金利が上昇していますが・・・

6月入り後、相場が騒がしくなってきました。FRBの資産買い入れ額の縮小観測を受けて、先進国の債券利回りが急上昇し、新興国からの資金流出も懸念されています。一方、ドルは上昇し、金相場が大きく下落しています。

「利回りが急上昇」と書きましたが、歴史的にみればこの程度の変動は散々起こってきた訳で、まったく驚くに当たりません。金利上昇は、景気回復の過程で起こる正常な動きであり、一連の動きが想定外という人はさっさと退場して、歴史を勉強した方が資産保全に役立つでしょう。むしろアメリカ経済が正常化しつつあるという点で、ポジティブに捉えるべきです。

翻って日本経済をみてみると、バブル崩壊後、ゼロ金利から抜け出せずにいます。この間、誤った経済認識に基づき日銀が利上げを実施しましたが、経済の活力が乏しい中でそれも長くは続きませんでした。

資産買い入れ額の縮小だけで経済の勢いがなくなり、アメリカが日本と同じ轍を踏むことになれば、相当大きな問題になるでしょうが、私自身はそうはならないと想定しています。金利が上昇する中で、アメリカ経済がどこまで勢いを維持できるかが注目でしょう。金利上昇と力強い景気拡大が長期間に渡って両立する可能性も否定できないと思います。しかも、低インフレが続けば最高ですね。

もちろん、景気拡大が永遠に続かないことも歴史が教えるところです。きたる景気後退期のイメージを膨らませつつ、暫くは大人しくしていようかと考えています。