2014年12月28日日曜日

2014年の振り返りと2015年の目標設定

2014年のパフォーマンス

まず、ターゲットとして最も重視している貯蓄率(手取り収入に対する純資産の増加率)は、148%と目標である57〜62%を大幅に上回る結果となりました。前年に続き、勤労所得(税金・社会保障費等控除後の手取りベース)以上の純資産増加となりました。

一方、現時点のキャッシュ比率は19%に止まっており、25%としていた目標を大きく下回りました。新規投資を抑制したため、前年末時点に比べると僅かに上昇しましたが、円安・株高によるリスク資産の評価額上昇に追いつきませんでした。特に、下半期の急速な円安進行が誤算でした。

同様の理由から、外貨資産比率も7割超と想定よりも高い水準となっています。ドル高により外貨資産の増加スピードが速く、日本円の蓄積が遅れています。

この結果、総資産から負債を控除した純資産は、2013年末対比で+77%増加しました(ドルベースでは+53%)。

調整がほとんどなかった1年

年初の1月に新興国からの資金流出を嫌気した株価の調整がありましたが、その後は殆ど調整といえる調整がなかった1年でした。エボラショックやら逆オイルショック(笑)などと世間は色々と騒いでいましたが、2月以降は1度も貯蓄率が100%を下回らない(勤労所得以上に資産が増え続ける)という信じ難い1年でした。

売買を振り返ると、海外株ではBRK.B、PEPを買い増しし、ADM、ADP、DOW、ORAN、AZN(一部)を売却しました。海外株は全体で買い増しとなりましたが、むしろ、今年は日本株への投資を増やした1年でした(多くは食品や小売企業への投資です)。

2015年の目標と現時点でのイメージ

2015年の目標は、①貯蓄率を59~64%、②キャッシュ比率を25%とし、基本的に現在のスタンスを維持する形です。

しかしながら、昨年や一昨年とは異なり、相場環境に対しては徐々に警戒感を高めています。世間では徐々に陶酔感が漂い始め、株式投資は報われて当然との認識が広がっているように見受けられるからです。

また、(これまで幅を利かせていた)アメリカ経済の先行きを疑問視する声はかき消され、総強気モードになりつつあるようにみえます。瞬間的にせよ、GDP成長率5%という数字をみせられると仕方ない気もしますが・・・

私もアメリカ経済に対しては基本的に楽観派ですが、株式市場に対しては中立の立場に変わりつつあります。バリュエーションをみると株価上昇余地はそれ程大きくないと思えますし、FRBが引き締めに動き始めていることを考えると、クライマックスは徐々に近づいている気がします。

現在の株価水準が維持されるのであれば、NISAの枠内程度の投資にとどめ、基本的にはキャッシュ待機することを考えています(既存銘柄を売ることは基本的にしない)。あと、エネルギーセクターの調整がさらに進んだ場合は投資を再開するかもしれません。

相場が好調すぎてやる気の出ない1年でしたが、来年も引き続きよろしくお願いします!2015年が皆さまにとってよい年となりますように!!

2014年12月2日火曜日

2014年11月末の資産状況

とうとう原油が下がり始めた

今月も円安が進み(1ドル111円→118円)、円ベースでみた資産額を押し上げました。これはこれで相当な変化ですが、今月のメインイベントは原油価格の下落(1バレル78ドル→65ドル)でしょう。OPECが減産しない方針を明らかにしたところ、先行きの供給過剰が意識され原油価格は大きく下落しました。背景には、世界最大の産油国であるサウジアラビアがアメリカの原油生産の急増を抑えるため、価格下落を容認したのではと伝えられています。

私自身は、1年ほど前に投稿したように(下記リンク参照)、原油価格の先行きには弱気です。1バレル100ドルを超える水準は到底維持できないと考え、投資を抑制してきました。このため、現時点の原油生産企業(XOM、CVX、COP、PBR)への投資比率は4%弱まで低下しています。

http://originalpension.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

世界で最も競争力のあるサウジアラビアが本気になってしまったのですから、採掘コストの高い企業から淘汰が進んでいくことになるのは間違いなさそうです。もちろんアメリカのシェール企業だけではなく、他国企業にも影響は及ぶでしょう。

また、調整が短期間のうちに完了するとはみておらず、長期に渡ることも覚悟する必要がありそうです。このため、個人的には焦って買う必要はないと思っています。1バレル60ドル前後であれば当面のフェアバリューかな?と考えていますが、アメリカの原油生産が頭打ちになるまでは反発はないでしょうから、当面は様子見しようと思っています。

結局は、エクソンモービル(XOM)あたりのオイルメジャーの競争力が再確認される展開になるのかもしれませんが、シェール企業の意外な生産性に驚かされる展開があれば面白いですね。

今月の売買

キンバリー・クラーク(KMB)からのスピンオフ(Halyard Health)がありましたが、それ以外は売買なし。年内は、NISAの残り枠を使って終わりになりそうです。

今年も残り僅かですが、引き続きよろしくお願いします!

【貯蓄率(57〜62%が目標)】
+344%
 ※貯蓄率は、手取り収入に対する純資産の増加率と定義

【純資産の先月末比】
・円ベース +13.4%
・ドルベース+6.7%
  ※純資産は、総資産から負債をネットアウトしたもの