2014年11月22日土曜日

円資産が増えても豊かになっていないという現実

アベノミクスが始まった直後の2013年2月に下記の記事を書きました。


当時の日経平均は11,000円程度で、現在は17,000円です。確かに甘利大臣が予想した通り、名目上の株価は上昇しました。しかし、円安になり、消費税が増税されました。
はっきり言いますと、日経平均が円ベースでいくらになろうが、私は興味がありませんし、本質的にあまり意味がないことだと思います。13,000円だって別に難しいことではない。円安になれば、株や実物資産の(表面)価格が上がり、現金の価値が下がるのですから。我々が有する実質的な購買力が上昇しなければ意味がないのです。本質的な経済成長とはそういうものだと思っています
これが経済成長でしょうか?円の価値を引き下げ、名目上の資産を増やし、その隙に消費税を増税することが何の役に立つのでしょうか?そうですね、財政再建には大いに役立つでしょう。結局、実質賃金は下がり、実物資産を保有しない大部分の日本人の生活は貧しくなっています。まあ、実際GDPはマイナス成長ですし、経済成長していないのですが。
資産を守ることができても、嬉しいわけではありません。大きな流れをみれば我々は貧しくなっている。しかし、政治家は原発事故の際に国民を騙したように、インフレになっても賃金が上がって消費が増えれば…とか希望を持たせることばかりしか言わない。こうした光景をみているのは、あまり気持ちのいいものではないですね。
閑話休題 。

私は普段のポートフォリオ管理に、①Google finance、②FINANCIAL TIMES(FT)、③Morningstarの3つを併用しています。すべて無料のサービスです。メジャーなところだと思いますが、みなさんはどのようなツールを使っているのでしょう?

それぞれ、長所と短所があるのですが、②FINANCIAL TIMES(FT)は意外におすすめです。何がおすすめかといいますと、任意の通貨ベースでの資産推移をグラフ化してくれる機能が気に入っています。

円でみると資産がすごい増えてるけれど、ドルだとまぁ普通だねと考えることができて、最近の急激な円資産の増加に対しても冷静でいることができるのです。

ちなみにGoogle financeでも同様の機能はあるのですが、保有銘柄が増えてくると正常にグラフが表示されなくなってしまいました。また、配当金再投資に対する機能がFINANCIAL TIMESやMorningstarに比べると弱いですね。