2013年5月2日木曜日

セブン銀行の四半期純利益推移

最近、株価がグイグイと伸びているセブン銀行について書いてみたいと思います。セブン銀行は、現時点においてもポートフォリオのウェイトが最大です。株価には、同社の成長期待が織り込まれつつあり、徐々に割安感は薄れていますが、グロース株としての魅力はまだあると考えています。

安定した四半期純利益推移

下図は、セブン銀行の四半期純利益と4四半期移動平均推移をグラフ化したものです。2001年4月にアイワイバンク銀行として設立した後、約2年で黒字転換し、極めて安定して推移していることが分かります。2003年半ばから、一度も赤字を計上しておらず、ATM手数料を主要な収入源とする同社の特徴がよくあらわれていると思います。私は、同社のようにコンスタントに利益を計上する企業であることが、投資の最低条件であると考えています。

利益をコンスタントに計上するという特徴は、株価が四半期決算によるノイズや、マーケット環境の影響を受けにくいことにも繋がります(ベータ値は低いと思います)。大きな減損を出さないということも、利益をコンスタントに計上するために必要になります。

上場してから利益はほぼ横ばい

同社は、2008年にジャスダック市場に上場しました(2011年に東証1部に上場)。2008年以降の動きをみると、改正貸金業法によるノンバンク取引の減少の影響から、2011年にかけて利益がやや弱含んだこともあり、利益は概ね横ばいであったことが分かります。振り返れば、ここが買い時であったといえるかもしれませんね。

しかし、その間もATM設置台数は増加の一途であり、提携金融機関の数も増加しています。ATM設置にともなう減価償却費用はうまくコントロールされているようなので、徐々に利益が拡大していく可能性が高いと思っています。

国内における業務拡大も注目ではありますが、同社の今後の注目点としては、海外のセブンイレブン店舗への進出など、海外事業をいかに拡大していくかということになります。セブン銀行は、海外同業企業(FCTI社)を2012年末に買収し、海外進出の足場を作りつつあります。リスクの高い海外事業にどのように臨むかが最大の注目点です。