2012年8月5日日曜日

投資家は日本企業を厳しい目でみている

過去にも指摘したように、日本の製造業は厳しい状況に追い込まれている。しかし、未だに日本株のPERはダウ30種よりも割高である。超優良銘柄を集めたダウ30種より、日経225の評価が高いのは理解できない。

この際、日本企業には膿を出し切って欲しいと思う。株価がここまで下がってくると、非効率的な株式持ち合いの意義も薄くなる。減損リスクのある資産はさっさと売ったほうがよいはず。株主の圧力も強くなるし、業績の厳しい企業は否が応でも資産を売却しなければ資金調達できない。

また、旧態依然とした大企業は、まだ危機感が足りないとも思う。よくよく考えてみると、大した利益を出せない企業に限って、一等地にオフィスを構えている。信じ難いことだが、新日本製鉄のオフィスは三菱商事と同じ丸の内の真新しい高層ビルにある。要はコスト意識が足りず、投資家をバカにしている。

投資家が投資したい(orすべき)企業は、無駄な資金調達をせず、必要最小限のコストで利益が望める本業に徹する企業である。引き続き、日本の製造業の構造変化は続くと思うが、最終的に生き残るのは他社より効率的な企業である。

市場には恐怖感が蔓延しつつある。しかし、すべてがなくなる訳ではない。投資家は、効率的と思える企業に投資するだけでいいし、インデックスを買ったりしてそうと思えない企業にカネを渡してはいけない。そうしなければ、ムダ使いをやめないから。